【スペイン在住ママの子育て日記】私を変えたスペイン流バカンス。子どもの頃のような夏休みのある人生。
世界が違って見えたワクワクの夏休み。大人にこそ必要。
スペイン在住ライターNaoです。
子どもの頃って、一年のうちでワクワクするポイントがいくつかありましたよね。
クリスマス、年末、お正月。。。
そしてなんといっても夏休み!
8月が近づくと世界が違って見えませんでしたか?
夏休みは、家族旅行や花火大会など楽しいことがあるだけではなく、毎日の学校生活からいったん離れるリセット期間。
疲れを知らない元気な子ども達にも、長期休暇は必要です。
そしてストレス社会を生きる大人にはなおさら必要なはず。
「働きすぎの日本人」。スペイン人が持つイメージは本当!?
海外に住んでいると、日本人がどんな風にみられているのか気になります。
スペイン人が持つ、日本人に対する典型的なイメージにはどんなものがあるでしょう?
まじめ、礼儀正しい、シャイ。。。などなど。
そして「働きすぎ」というイメージも持たれています。
でも実際のところどうなのでしょうか?
ワーク・ライフ・バランスが重要視されている昨今、休みなく働く日本人のイメージはもう古いのでは?
なんと、調べてみると日本の祝日の数は、世界の平均よりはるかに多いそうです。
意外ですよね!
ただ、残念ながら有休をとりにくい雰囲気が根付いるのか、有休消化率が極端に低い。
▲President Onlineより抜粋
自分が休むことで周りに負担をかけたくないという遠慮は、日本人の優しさからくるのでしょう。
一年を通してみると、祝日や連休はいくつもちりばめられているけれど、まとまった休暇はヨーロッパと比べると短いという感じでしょうか。
日本での私の勤務経験は1年しかありませんが、夏休みは確か10日間ありました。
10日ももらえるなんて待遇がいいと周りの友達にも言われた記憶があります。
でも最初の3日はまだ頭で仕事を引きずり、後半は「あぁ…もうすぐ会社が始まる。」と頭でカウントダウン。
しっかり気分をリセットなんてできませんでした。
長い社会人生活、 子どもの頃のような長期休暇は、仕事にも人生にもプラスになるはず。
日本も気兼ねなく有休を消化できる環境になればいいなと思います。
有休は100%消化するのが当たり前なスペイン
スペインでは有休を使って夏に一か月ほどの長期休暇をとる人がほとんど。
学校は、6月の20日頃から9月の10日頃まで休みなので、子育て中の大人もその間のどこかで夏休みをとるのが一般的です。
2か月半も学校がないなんて、親としては正直大変ですが、サマーキャンプと称した学童のようなものがあり、希望者はそこに子ども達を預けられるので大丈夫です。
家族旅行での人気スポットはやっぱり海。
ホテルや貸マンションを数か月前から予約して、2週間ほどバカンスに行く人が多いです。
そして残りの時間は家でゆっくり、または田舎の家族に会いに帰るという感じです。
私たち家族も夏はやっぱり海!今年はスペイン北部の海に行ってきました!
私が住んでいるマドリードは、ちょうどスペインの領土の真ん中にあるため、国内を移動するにはとても便利です。
今年のバケーションは、車で5時間ほど北に向かったAsturias(アストゥーリアス)に行きました。
余談ですが、ちょうど20年前スペインにきて間もない頃、どこかの地方を紹介しているテレビ番組を一人で見ていて、その景色の美しさに釘付けになりました。
まだスペイン語が分からなかったので、とりあえず地名らしきものが出たらメモろうと画面に食いついていたのを思い出します。
そこで紹介されていたのがAsturias(アストゥーリアス)。
日本での認知度はあまり高くないですが、緑の深い山、白い砂浜の海、そして食べ物がおいしい!
スペインには郷土料理が美味しい地方がたくさんあるので、順位をつけるのは難しいですが、Asturiasは「美味しいものが食べられる旅先」の上位に入ること間違いありません。
休暇先としての欠点を上げるとすれば、雨が多いことと海水の温度が低いので海に入るのにかなり根性がいることです。
トップレスはそこら中。日本と真逆!?日焼けしてなんぼのスペイン人
こうして夏休みをすっかり満喫したスペイン人たちは、9月になると真っ黒になって日常生活に戻ってきます。
夏休み休暇後、よく耳にする定番のやり取りが、
「焼けたね」
「ありがとう!」
スペインに来て間もないころ「なんで『ありがとう』なの!?」って疑問だったんですが、こっちの人は小麦色の肌に憧れがあり、
日焼けは美なんです。
美しさの基準は国によって違っておもしろいですね。
長い人生、休み休み生きることが許されるスペイン
まるで漁師かと思うほど真っ黒になっている友達や同僚を見ると、他人事ながら将来のシミ、シワが気になって仕方ない日本人の私。
でもそれぐらい子どものように、夏の長期休暇を満喫している証拠です。
この区切りがあることで、少々仕事がきつくても、嫌な上司の顔を毎日みなくてはいけなくても、
人生=仕事
のような錯覚に陥るのを防げていると思うんです。
少なくとも私は、この区切りのおかげで心の余裕が持てています。
夏休みに向けて「仕事も育児も頑張ろう!」ってモチベーションアップにもなっています。
外で仕事をしていないママだって、終わりの見えない育児、家事を一年中していると息が詰まってくることもあります。
うまくリセットしながら生きることができる、スペインでのリズムは私の人生を確実に変えてくれました。
だから私は、夏のバカンス時期の浮かれたスペインの雰囲気が大好きです。
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