たくさんの想いと感想が集結!「夢みる小学校」上映会&感想シェア会レポ②
2023年7月9日、「夢みる小学校」上映会を開催し、レポート①が先日公開されました。
本日はレポ②をお届けします。
私自身も「夢みる小学校」を観てたくさんの気づきを得ました。
子育てに活かせることを発見したり未来の学校について考えワクワクしたりと思いはさまざまです。
「夢みる小学校」感想シェア会では、現実とのギャップを感じる声も
そんな中、現在の教育とのギャップについて話す人もいました。
・公立は予算があり、異動があり、しばりが多いです。
現場を変えたくても、なかなか変化が難しいことだと感じる。
・教育現場では、先生たちが忙しすぎて、子どもを待つ時間がない。
・不必要なことをやめて、先生自身の人生も大切にしてほしい。
子どもの村の共育に憧れを持ちながらも、家族の理解が得られるかも分からないし、こういった学校を選択することが難しいようにも思える。と言った意見もありました。
「夢みる小学校」を観て、みんなの疑問「発達障害」って何だ?
「夢みる小学校」で発達障害について触れるシーンがありますが、強く印象に残った方が多かったようです。
・発達障害は、画一的な教育がうみだしたものなのかもしれない。というメッセージが印象的でした。
・発達障害の支援は大切だと考えてきましたが、そもそも発達「障害」って何だ?
・発達障害の子と仕事で関わっているのですが「障害」は大人が都合よく理解する為のもの、自由な環境さえあれば障害はない、ということを聞き、すごく腑に落ちた。
現在の教育に疑問を持つことも大切
夢みる小学校を観て、今までは何とも思っていなかったことに気付かされた人がたくさんいたようです。
・冒頭に出てくる、元公立小学校の先生が「色々な場面で子どもに整列をさせていたけど必要があるのだろうか」と疑問を感じたというところが印象的でした。
・日本の学校では、なぜ整列をさせたりするのか?先生も、必死になって子ども達にそうさせている。
目的地、例えば体育館に到着すればそれでよいのではないのか。
みんながまずこういったことを疑問に思うことが大切ではないだろうか。
・子どもの頃、学校の授業ではいつも大人の顔色を伺いながら発言をしていたと思う。
・今、子ども達の意見を聞こうとしてもなかなか発言が出てこない。
そして、大人に納得してもらえる答えを一生懸命に探し、答えようとしているのには違和感がある。
・夢みる小学校をみて、子どもの直観やアイディアを大切に、可能性を引き出せるような指導がしたいと思えた。
・整列をするのは合理的ではない、習慣とはおそろしいもので、「そういえば」と、ハッとさせられた。
・理由のない校則は子どもの考える力を奪う。
「夢みる小学校」をみて「明日からの仕事に活かす」そして「私にできること」は何だろう
・子どもの自主性を伸ばす教育の大切さを感じ、明日からの学校での仕事に活かしていこうと思った。
・教育のことにも政治が深く関わっていますね。
人任せにせず「親も子も、こうしたい!」を伝えていかないといけないと思えました。
・ありのままの自分でいられるのが当たり前になる様に学校がしんどい場ではなくなる為には自分には何が出来るのかを考えたいです。
・現状の公立の学校の「枠の中」で一体なにが出来るのか分からないけれど、その中で少しでも本物の夢を取り戻せる時間を子ども達の心の中に取り戻せるよう、頑張りたいと思います。
▲予告動画より
「1人の父親として参加」森田議員と公立小学校の教頭先生のお話
きのくに子どものむら学園にお子さまが通学している保護者としてご参加くださった、堺市議会議員の森田さん。
また、公立の小学校の教頭先生がご参加くださりました。
お二人とも肩書は関係なく、ひとりの父親として参加しました、と自己紹介。
教頭先生は、シェア会での様子を皆さんの話がとても熱心で、話されていることが心にしみた。
また、教育の現場にいても、なかなか本音で職員達と話せる機会は少ない。
今日は皆さんの本音が聞けてとても勉強になった。
と話してくれました。
包み隠さず話す
森田さんは、お子さんが、きのくにを選択するまでのお話を実体験に基づいて、笑いを交えながらもお話してくれました。
不安や悩み・葛藤がたくさんあるなか、公立の小学校に通わないという選択をしてきたということが伝わってきました。
今、学校に通わない選択をする子どもが増えています。
このような葛藤を感じる保護者も多いのだと思うと、きのくにの様な学校がもっともっと増えるように行動していこうと思えました。
きのくに子どものむら学園の魅力「全校ミーティング」
森田さんが、お子さまがきのくに子どものむら学園に通っていて良かったと思ったことの1つが大人も子どもも、平等の一票を持っている「全校ミーティング」だと教えてくれました。
全校ミーティングの様子は、映画の中にも登場します。
自由度の高い学校にも、いじめの問題は存在し、何かことあるごとに情報を隠蔽するのではなく、全校ミーティングを開催し、みんなでいじめの問題を共有するのだそうです。
ミーティング実行委員会を立ち上げ、当事者それぞれの思いを明らかにし、その思いに対して、全生徒1人1人に意見を求め、当事者たちが皆の意見を受け止めていくのだそうです。
きのくに子どものむら学園では、大人が子どもに「仲の良さ」を強要はしません。
実社会で、関係が上手く保てない人とは、大人も距離を置くように、大人が誘導したりすることはないのだそうです。
喧嘩して無理矢理「ごめんね」「いいよ」の仲直りは必要?
森田さんの話を受け、学校では「みんな仲良し!」と謳うような大人の誘導があるなぁという話になりました。
喧嘩をしても、お互いの話を聞いてから,最後に互いに謝らせて、「ごめんね」「いいよ」と子ども達を仲直りに誘導する。
これって本当に正しいの?
これには教頭先生が話してくれました。
同じクラスの中で、同じテーマを持って学んでいるのは仲間。
休み時間や休みの日でも、気があって一緒に過ごしたりするのは友達。
学校の中で仲間として共に過ごしている時間というのは、仲を取り持ちながら共に過ごしてほしいから。
良いか悪いかの正解は分からないけれど、担任時代に、あえて気の合わない物同士を隣に座らせたりしたことがあると話してくれました。
その2人の生徒はその後、お互いに打ち解け合い仲良くなったそうです。
確かに何が正解であるかはわかりませんが、結果、子どもも大人も幸せを感じられる教育現場を1日、また1日と、作っていきたいですね!
森田さんは、最後にこう話されました。
「学校の先生の数を増やさないといけないんですよ。
そうでないと、いま、教育現場の先生達は人数が足りなくて、余裕がない。
それが、僕たち市議会議員の仕事である。きのくにの様な学校の在り方を取り入れることも含めて、声を上げていかないといけない」
そう力強く話してくれました。
そして第2部には、衆議院議員の森山浩行さんもご参加くださり、シェア会の最後に、ブラック校則のお話や、堺市の中学校で現在おきている問題についてお話してくれました。
立場をこえた対話が必要
より良い教育や、世の中にしていく為には立場を超えた対話が必要なんだと感じています。
上映会には、子育て中のママ、パパはもちろん、政治家の方々、公立小学校の教頭先生に中学校や幼稚園の先生、保育士さん。
発達障害に関わるお仕事をされている方。
教育に携わるさまざまな活動をされている方がご参加されました。
みんなが立場を越えて共に対話する機会を、ママオアシスはまた、作りたいと思っています。
「夢みる小学校」上映会は温かな空間
「夢みる小学校」は子どもの為の映画であり、多少のザワつき・グズリはお許し下さいのお約束があります。
感想では「会場の雰囲気も子ども達が自由で、怒る大人もいなくて安心できる空間でした」というメッセージもいただきました。
子どもがカーテンをチラチラ開けて、光を入れてしまう場面があっても、みなさん真剣に映画を観ていました。
とは言え、聞こえづらかった場面もあったかと思います。
文句を何一つ言わずにご協力くださった参加者の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました!
夢みる小学校ホームページから、全国の上映会情報が観れます。
ぜひ、まだ観ていない方は会場に足を運んでくださいね!
今日の記事のスポンサーは、NPO法人子ども未来 様でした。
いつもありがとうございます。