【2022年最新】「保育園落ちた日本死ね」から6年。待機児童減少の裏で隠れ待機児童の存在
世間を賑わせた「保育園落ちた日本死ね」騒動を覚えていますか?
▲投稿されたのは2016年2月
この30代前半女性のブログは、同じ境遇の女性の共感を呼び、当時話題となりました。
政府(当時安倍政権)が掲げる「1億総活躍社会」に反して、浮き彫りとなった「待機児童問題」。
「日本死ね騒動」から6年経った今、待機児童数はどうなっているのでしょうか?
2022年、日本の待機児童問題はどうなった?
ママオアシス読者だと、結婚・出産を理由に辞職したり産休育休中だったりで、今現在は働いていない人もいるかと思います。
でも日本全体で見てみると、共働き世帯は6割を超えています。
働く人が増えているということは、子どもを預ける人も増えているはず。
調べてみると、やはり保育所等を利用する児童数は年々増加しており、2021年4月時点で274万人。
前年より5万人増加していました。
一方、気になる待機児童数ですが、なんと年々減少しています!
前年より6805人減少し、5634人という結果でした。
参照:厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ」(令和3年4月1日時点)
大阪府の待機児童問題は?2022
とはいえ、全国的にみて待機児童が減少していても、地域差がありそう。
特に大阪のような都会ではどうなっているのでしょうか?
調べてみると、保育所等を利用する児童数は年々増加し、18万6037人(前年より4054人増加)。
一方、待機児童数は半減して1175人(前年より1029人減少)。
まだ1000人以上いるとはいえ、大阪でも待機児童は大幅に減っているようです。
参照:大阪府「保育所等利用待機児童者数の状況について」(令和2年10月1日時点)
堺市の待機児童問題は?2022
では、市区町村レベルの自治体で見てみるとどうでしょうか?
私が住んでいる堺市についても調べてみました。
保育所等を利用する児童の数は年々増加し、1万8730人(前年より80人増加)。
そして、なんと堺市は2021年、初の待機児童ゼロを達成!
前年より11人減少して0人となったようです。
参照:堺市「認定子ども園等利用待機児童数を公表します」(令和3年4月1日時点)
数字に表れない「隠れ待機児童」の存在
でもちょっと待ってください。
この待機児童数の調査に含まれない「隠れ待機児童」がいるのをご存知でしょうか。
そもそも「待機児童数」って、認可園に申し込んで落選した子どもの数というイメージがありますよね。
でも実際は、認可園を落選しても「待機児童数」に含まなくていい場合が5つあるんです。
ちょっと難しいですけど、たとえばこんな場合です。
・兄弟と同じ認可園に入れず、やむなく育休を延長した
・認可園に入れなくて、やむなく家から1時間もかかる認可外園に通っている
こういったパターンは、「待機児童数」に含まれません。
実際、2020年東京の世田谷区が待機児童ゼロを発表した直後、SNSで「うちは待機通知書がきている」という書き込みが散見されたということもありました。
それに、認可園に落ちたけどリモート勤務だから復職した場合も、隠れ待機児童にあたります。
子どものそばで仕事をし、認可園入園を申請し続けているというパターンです。
こうなると、「待機児童ゼロ」という言葉に安易におどらされてはいけませんね。
働きたいパパママが納得する形で子どもを預けるのは、まだまだハードルが高いことかもしれません。